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・内容:スコア・パート譜一式
・演奏時間:約6分30秒
・発売日:2013年3月31日
編成
Piccolo
Flute 1,2,3
Oboe
Bassoon
B♭ Clarinet 1(E♭Cl),2,3,4,5,6
B♭ Bass Clarinet
B♭ Soprano Saxophone
E♭ Alto Saxophone 1,2
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxophone
B♭ Trumpet 1,2,3,4
F Horn 1,2,3,4
Trombone 1,2,3
Euphonium
Tuba
String Bass
Percussion 1(Suspended Cymbal / Marimba / 2 Bongos / 2 Congas / Vibra-slap / Kazoo)
Percussion 2(Timpani / Kazoo / Gong / Glockenspiel)
Percussion 3(3 Wood Blocks / Triangle / Xylophone / Kazoo / Sleigh bell / Snare Drum / Flexatone)
Percussion 4(Wind Chime / Bass Drum / Kazoo / Xylophone)
Percussion 5(Crash Cymbals / Slide Whistle / Snare Drum / Kazoo)
解説
この作品では委嘱において、一つのテーマが与えられていました。それはブラームスの《ハイドン・バリエーション》を元にしつつ、しかし編成を移し替えただけの“編曲”ではない“作曲”作品を、というものです。
原曲を調べてみたところ、その成立過程は実に複雑なことがわかりました。
1)最初に《聖アンソニーのコラール》と呼ばれるコラールが存在し、
2)ハイドンがそれを自分の《ディベルティメント》第2楽章として(木管五重奏に“編曲”して)使用し、
3)ブラームスは、その第2楽章をテーマに(しかしハイドン自身の“作曲”と勘違いして)《ハイドン・バリエーション》を作曲する――。
この過程には、作品のオリジナル性の問題や、歴史の不確かさ(エラー)について、色々と考えさせられます。そして最初のコラールが「初演」された時代と、ブラームスの時代との距離感にもまた、思いが到ります。
それらを鑑み、私は、コラールを元にしたハイドンを元にしたブラームスを元にしつつ…更に若干の間違い(エラー)を加味した、2004年のアジアの日本で書かれる曲。時も場所も飛び越えた「再・再・再作曲」とも言うべき状況を設定し、作曲しました。
タイトルは、私の不思議な体験からきています。それは、夕刻に「スーパーひたち」に乗車し、練習立ち会いのため東京から原町へ向かう折のこと。電車は東北方面へ進んでいるはずなのに、なぜか夕日が左前方へ沈んでいくのを見るという、奇妙なものでした。
改めてタイトルを見ると、漢字、平仮名、片仮名、ローマ字と、様々な文化の流入と渾然からなる日本の文字の全てがあり、「夕」を先頭に車両が連結されている絵のようです。この作品に最適のタイトルになったと思います。
(伊左治 直)