吹奏楽譜 花時計 作曲/森田一浩(Kazuhiro Morita)【2016年3月25日発売】 [BRN-COMS-85105]
吹奏楽譜 花時計 作曲/森田一浩(Kazuhiro Morita)【2016年3月25日発売】
[BRN-COMS-85105]
販売価格: 15,000円(税別)
(税込: 16,500円)
※価格・仕様は、予告無く、変更される場合がございます。
お取り寄せ対応商品 ご注文後、通常2営業日前後で出荷。
演奏時間:10分00秒
グレード:3
楽器編成
1st Flute
2nd Flute (doub.Piccolo)
Oboe
Bassoon (Opt.)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭ 1st Trumpet in B♭
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭
1st Horn in F
2nd Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass
Harp (Opt.) 【Percussions (4Players)】
Timpani
Triangle
Gong
Tambourine
Wind Chimes
Suspended Cymbal
Glockenspiel
Chimes
Xylophone
Vibraphone
「花時計」は1985年に当初はピアノ連弾曲として作曲し、ピアノ連弾全集「デュオーレ」(東芝EMI=当時)に演奏と楽譜が収録された。楽譜はさらに、全音楽譜出版社から96年に刊行された「ピアノ・デュオ・コレクション」(全15巻)に収められ、現在に至っている。このピアノ連弾曲から派生した吹奏楽版は、もとは93年に製作された「新・実践吹奏楽指導全集」(東芝EMI=同)のために書きおろした作品で、2010年にブレーン社のCD「小編成レパートリーコレクション Vol.3」に再び録音される機会を得て、編成やサブ・タイトルなどを見直し、改訂を加えた。CD発売と同時に楽譜出版も予定されていたが、著作権の事情で棚上げになっていた。6年の時差を経てようやく上梓が実現した現在、作曲者としては、やっと胸のつかえがおりた気分である。
「花時計」というと、公園などで見かける花壇を文字盤に見立てた大きな時計を想像するが、タイトルは開花や閉花時刻で時を計る、本来の「花時計」を意味している。18世紀スウェーデンの博物学者リンネは、花時計として活用できる植物を500種類以上も挙げているが、残念ながらそのほとんどが日本では見られない。余談になるが、作曲の構想時に、農業指導者でもあった宮沢賢治が花巻温泉に花時計を造った、という資料に出会った。驚喜した私は、哲学者の串田孫一氏にお願いして賢治の実弟、静六さんを紹介していただき、岩手県の花巻へ電話をかけた。しかし、賢治が花時計をつくった事実はなく、病院の花壇設計図が誤って伝えられたのではないか、とのことだった。四季折々の気候変化が激しい日本では、花の活動周期を時刻に結びつけることがむずかしいのだろうか。その後もいくつかの文献を調べたが、日本での花時計はどうやら実現不可能なようだ、と諦めかけたとき、古い植物事典の片隅に見つけた一文に救われた。植物学者の小倉謙氏が、わが国の夏であれば、として「ハス-アサガオ-ツユクサ-マツバボタン-オシロイバナ-ツキミソウ-ユウガオ」の七種の例をあげていたのだ。私はすぐさま、これらの親しみ深い植物を題材に、私の「花時計」をつくる気持を固めた。
上記の花々から5つを選んで書いた曲は、花そのものから得たインスピレーションだけでなく、開花時刻の情景など、個人的な心象風景も織り込まれている。全曲が切れ目なく続くのは、一日の時間の流れをひとつの音楽で表現したかったからである。また、原曲が先生と生徒、あるいは大人と子供のピアノ連弾を想定した作品であったため、音楽はシンプルでわかりやすく、その解釈に近代音楽以降の特殊な知識はまったく必要としない。
午前4時:アサガオ
ヒルガオ科サツマイモ属の蔓性一年草。遠くから4時の時報が聞こえるころ、爽やかな花を一斉に開く。日本の夏を象徴する、だれでも一度は育てたことのある花だろう。
午前10時:マツバボタン
背の低い、スベリヒユ科の一年草で、花弁の色は赤、白、黄、オレンジなど様ざま。私は、緑の葉とのコントラストが鮮やかな赤い花が好きだ。
午後4時:オシロイバナ
オシロイバナ科の多年草で、南アメリカ原産。小型で、少し平たいアサガオのような花。色は赤、白、黄など。黒い種子を割ると粉状の胚乳があり、これが化粧に使われる白粉(おしろい)に似ている。英名はfour-o'clocks、外国でも午後4時に咲くようだ。
午後7時:オオマツヨイグサ
アカバナ科の越年草。夏の午後7時はまだ明るいが、黄色いこの花が開いたのを見て、早く家に帰らなければいけないと、かつて子供心に思った記憶がある。ツキミソウとも呼ばれるが、厳密には別の花である。
午後11時:ユウガオ
ウリ科の蔓性一年草で、花は白い大輪。アサガオに似たヨルガオとよく混同されるが、こちらはユーモラスで大きな実がつき、干瓢(かんぴょう)の材料になる。曲の中間部では、第1曲「アサガオ」のメロディが回想される。
(森田一浩)
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演奏時間:10分00秒
グレード:3
楽器編成
1st Flute
2nd Flute (doub.Piccolo)
Oboe
Bassoon (Opt.)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭ 1st Trumpet in B♭
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭
1st Horn in F
2nd Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass
Harp (Opt.) 【Percussions (4Players)】
Timpani
Triangle
Gong
Tambourine
Wind Chimes
Suspended Cymbal
Glockenspiel
Chimes
Xylophone
Vibraphone
「花時計」は1985年に当初はピアノ連弾曲として作曲し、ピアノ連弾全集「デュオーレ」(東芝EMI=当時)に演奏と楽譜が収録された。楽譜はさらに、全音楽譜出版社から96年に刊行された「ピアノ・デュオ・コレクション」(全15巻)に収められ、現在に至っている。このピアノ連弾曲から派生した吹奏楽版は、もとは93年に製作された「新・実践吹奏楽指導全集」(東芝EMI=同)のために書きおろした作品で、2010年にブレーン社のCD「小編成レパートリーコレクション Vol.3」に再び録音される機会を得て、編成やサブ・タイトルなどを見直し、改訂を加えた。CD発売と同時に楽譜出版も予定されていたが、著作権の事情で棚上げになっていた。6年の時差を経てようやく上梓が実現した現在、作曲者としては、やっと胸のつかえがおりた気分である。
「花時計」というと、公園などで見かける花壇を文字盤に見立てた大きな時計を想像するが、タイトルは開花や閉花時刻で時を計る、本来の「花時計」を意味している。18世紀スウェーデンの博物学者リンネは、花時計として活用できる植物を500種類以上も挙げているが、残念ながらそのほとんどが日本では見られない。余談になるが、作曲の構想時に、農業指導者でもあった宮沢賢治が花巻温泉に花時計を造った、という資料に出会った。驚喜した私は、哲学者の串田孫一氏にお願いして賢治の実弟、静六さんを紹介していただき、岩手県の花巻へ電話をかけた。しかし、賢治が花時計をつくった事実はなく、病院の花壇設計図が誤って伝えられたのではないか、とのことだった。四季折々の気候変化が激しい日本では、花の活動周期を時刻に結びつけることがむずかしいのだろうか。その後もいくつかの文献を調べたが、日本での花時計はどうやら実現不可能なようだ、と諦めかけたとき、古い植物事典の片隅に見つけた一文に救われた。植物学者の小倉謙氏が、わが国の夏であれば、として「ハス-アサガオ-ツユクサ-マツバボタン-オシロイバナ-ツキミソウ-ユウガオ」の七種の例をあげていたのだ。私はすぐさま、これらの親しみ深い植物を題材に、私の「花時計」をつくる気持を固めた。
上記の花々から5つを選んで書いた曲は、花そのものから得たインスピレーションだけでなく、開花時刻の情景など、個人的な心象風景も織り込まれている。全曲が切れ目なく続くのは、一日の時間の流れをひとつの音楽で表現したかったからである。また、原曲が先生と生徒、あるいは大人と子供のピアノ連弾を想定した作品であったため、音楽はシンプルでわかりやすく、その解釈に近代音楽以降の特殊な知識はまったく必要としない。
午前4時:アサガオ
ヒルガオ科サツマイモ属の蔓性一年草。遠くから4時の時報が聞こえるころ、爽やかな花を一斉に開く。日本の夏を象徴する、だれでも一度は育てたことのある花だろう。
午前10時:マツバボタン
背の低い、スベリヒユ科の一年草で、花弁の色は赤、白、黄、オレンジなど様ざま。私は、緑の葉とのコントラストが鮮やかな赤い花が好きだ。
午後4時:オシロイバナ
オシロイバナ科の多年草で、南アメリカ原産。小型で、少し平たいアサガオのような花。色は赤、白、黄など。黒い種子を割ると粉状の胚乳があり、これが化粧に使われる白粉(おしろい)に似ている。英名はfour-o'clocks、外国でも午後4時に咲くようだ。
午後7時:オオマツヨイグサ
アカバナ科の越年草。夏の午後7時はまだ明るいが、黄色いこの花が開いたのを見て、早く家に帰らなければいけないと、かつて子供心に思った記憶がある。ツキミソウとも呼ばれるが、厳密には別の花である。
午後11時:ユウガオ
ウリ科の蔓性一年草で、花は白い大輪。アサガオに似たヨルガオとよく混同されるが、こちらはユーモラスで大きな実がつき、干瓢(かんぴょう)の材料になる。曲の中間部では、第1曲「アサガオ」のメロディが回想される。
(森田一浩)
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